ハウルの動く城の魅力

趣味

アニメは、無駄を描かない

映画は、俳優陣はもちろん、映り込むものの配置や画角、光の当たりぐらいまで考えてつくられていることでしょう。天気によって撮影が延期になったなんていうことも、インタビュー記事で読んだことがあります。明るさや音など、その1シーンに伝えたい様々な要素を込めて、制作されているのだと思います。アニメは、映すものすべてを描き、意図的に配置し設定することができます。主人公とともに活動するキャラクター、服装や所持品、背景まで、無駄なものは描かない。そこには、何らかの時代性やら人格やらが作り手の意図のもとに描き出されることでしょう。だから、作者の思想(哲学というべきか)に基づいた映像になりやすいのがアニメではないかと思います。意図しないものや無駄なもの、必要のないものは描かれないはずです。無駄なものや必要のないものが描かれている場合も、何かを意図して描いたに違いありません。

アニメ映画が好き

アニメ映画全般好きです。ドラえもんや鬼滅の刃、クレヨンしんちゃん、進撃の巨人、転生したらスライムだった件などいろいろなものを見ています。幸せな気持ちにさせるもの、名作だなぁと思わせるもの、手を止めてじっくり鑑賞させるものも多くあります。

ハウルの動く城

スタジオジブリの作品は、ほぼ見ています。スタジオジブリの作品は、映像や作画の美しさと優しさ、懐かしさはもとより、ストーリーに無駄がない、不要な説明などがありません。映像で暗示する、ストーリーから推測できるように作られているのでしょう。1つのストーリーの中で、それを補うように、暗示するように、様々な工夫が仕組まれている。逐一それについて説明などすることはなく物語は進んでクライマックスを迎えるのだけれど、心に残ったいくつかの事柄は、物語を見た者があれこれと想像し、さらに深く広いストーリーとしてとらえることにつながります。大概アニメ映画は、わかりやすいです。原作漫画があるものは、特に、その原作で語られている背景をもとに観客は映画を見ます。背景から何から、必要十分の説明や解説があり、納得した上で映画を見られるのも魅力の一つです。ただ、ジブリの作品には、不要な説明はないなぁと感じ、それが映画に深みを増していると僕は思うのです。

ハウルの動く城は、ジブリ作品の中でも僕の1番好きな作品です。ストーリーに沿って、物語は進んでいくのだけれど、「ん?」と引っかかる部分がある。映画を見終わった後考えても、いろいろな解釈ができる。ジブリ作品の中でも、説明や解説の少ない示唆に富んだ作品だと思います。ソフィーのセリフ、シーンによって変わるソフィーの年齢と見た目、恋愛観、歳をとるということ、カカシの存在、ソフィーを取り巻く人物たちの関係性の変化、魔女の存在の変化、サリバン先生とハウルの関係、ルシファー、…何度見ても、何かを示唆しているような深みを感じるのです。登場人物たちの発する言葉も心に残ります。町と人間を焼きに向かう飛行船を見て、ソフィーが言います。「敵?味方?」ハウルが答えます。「どちらでも同じことさ。」

動く城がとても魅力的です。想像力の次元が違うなぁと感じます。なぜこんな城を描けるのだろう。この城の動きがまた素敵でどのように考えたのだろう。もしかしたら、見た目だけではなく、内部の構造までも考えているのではないか。音楽もとても素敵です。久石譲さんの音楽は、どの作品も物語性があるなぁと感じます。どのように作曲しているのだろう。ハウルの動く城の魅力は、作画にも音楽にも、ストーリーにも想像が溢れ、観客にも想像を掻き立てさせるところにあると思います。

ハウルの動く城の魅力は、想像

僕は、時々サウンドトラックを聞きながら妄想で自分の世界観を広げています。

読んでいただきありがとうございます。良い1日になりますように。

 

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